令和7年度 6月定例議会 町長行政報告
令和7年度 6月定例議会 町長行政報告
みなさん おはようございます。
九州の例年より早い梅雨入りから、早くも夏を思わせる時候になってまいりました。
本日は令和7年第2回定例議会を招集いたしましたところ、全員の出席をいただき誠にありがとうございます。
まず初めに、4月17日に急逝された天上の福井先生に心からの感謝を込め、ご冥福をお祈りします。
町民の皆さんもご案内のように、福井先生は「ドクターコトー診療所」の主人公のように、住民との厚い信頼関係を築き、島民の命を背負って離島医療に尽くされた方であります。その離島医療に対する長年の功績に対し、「離島振興70周年記念功労者表彰 国土交通大臣表彰」を令和5年11月に、平成26年には「上島町功労表彰」を受賞されています。
残された私たちは、福井先生が実践された地域医療の意義を引き継ぎ、町民が安心して生活できる上島町を目指してまいります。
3月定例議会後の行政活動内容や資料についての詳細は時間の関係上、上島町ホームページ内の町長活動報告に代えさせていただき、この場においては主な事項のみを報告させていただきます。
3月から4月にかけての旅立ちと新たな出会いの季節には、3月1日の弓削高校を皮切りに、各保育園・小学校・中学校・弓削高・商船学校などの卒業式や入学式に出席させていただきました。
離島留学においても、今年度は魚島さざなみ留学に9名、弓削高校「ゆめしま寮」に11名と、寮以外に4名の群馬県から山口県まで、全国から大切なお子様をお迎えしました。
魚島離島留学退寮式においては、この1年間の子どもたちの成長と、保護者や関係者の皆様のご協力を想うと、我が子が旅立っていくような気持ちになりました。子どもたちはみんな明るく元気に通い、上島町に明るさと活気を届けてくれるなど、上島町に様々な相乗効果をもたらしてくれています。
3月8日には、名誉町民である村上幸史さんによるスポーツ教室が開催され、将来オリンピック選手になるかも知れない子どもたちへの指導をいただきました。
3月9日には、ゆめしま海道いきなマラソンが開催され、北海道から宮崎県までの26都道府県から様々な分野の方々、国や県の職員の皆さんなど、1,060名のランナーが爽かな天候に恵まれた「ゆめしま海道」を走り抜けました。
ゲストランナーに、女子フリースタイルスキー・モーグル元選手でオリンピック5大会連続出場の上村愛子さんや、名誉町民の村上幸史さん、愛媛マラソン覇者の愛媛銀行中村佳樹さんなどをお迎えし、上島町民の多くがお迎えする温かい大会に成長した事を実感しました。
3月10日、愛媛県東京事務所河上所長をはじめとする県職員の方々が海外の視察者と共に上島町を訪問していただき、観光客誘致を含めた可能性を協議いたしました。最近は様々な方々の視察が増えており、いつの日か果実が実ることを期待しています。
3月16日、東広島市福富町において、第21回アクアの森植林交流会が開催され、上島町民41名に参加していただきました。
東広島市の尾村産業部長をはじめ、福富町のすいすい倶楽部の皆様からの歓迎を受け、官民連携で福富創生プロジェクトを推進する「みらいの里山プロジェクト」等のお話を聞かせていただきました。
いつも地元すいすい倶楽部の皆様には暖かく迎えていただいており、今後も上島町で開催されるイベント等での交流を重ねたいと考えています。
サイクリング関係では、3月17日に広島県福山市で「Setouchi Vélo協議会」、3月23日には愛媛県鬼北町で「シクロクロス大会」、4月29日は、高知県宿毛市での「自転車を活用したまちづくり全国市区町村長の会四国ブロック会議」にそれぞれ参加しました。現場をロードバイクやマウンテンバイクで走るとともに、日本一のサイクリングロードだと自負している「ゆめしま海道」をPRしてまいりました。
観光PRに関連して、4月24日、上島・ゆめしま魅力発信アンバサダー任命式を行いました。
アンバサダーとは「宣伝・観光大使」の意味があり、上島町に関心と愛着を持ち、町の魅力を幅広く発信・応援いただく人物を選定する目的で令和7年度に制度化したものです。
その第1号アンバサダーとして、雑誌「CycleSports」編集部統括編集長の「迫田賢一氏」を任命いたしました。
迫田氏は、全国各地のサイクリングコースの取材やサイクルツーリズムに向けて多数の取り組み行っており、これまでにも取材のために上島町を何度も訪れ、上島町に関心と愛着を持って魅力発信に取り組んでいただいています。
今後、上島・ゆめしま魅力発信アンバサダーとして、サイクリストを中心に、交流人口の増加や観光振興を推進し、町の魅力を幅広く国内外に発信していただけるものと期待しています。
3月26日から27日かけて、国土交通省四国地方整備局藤原次長ほか2名、及び全国二地域居住プラットフォーム加盟企業である東京海上日動火災保険株式会社の元国土交通省国土政策局長を勤められた木村顧問ほか2名が、国土交通省が推進する「二地域居住」や「地域生活圏」の計画策定において、上島町で活動されているプレイヤーの話をお聞きしたいとのことで、上島町視察に訪れました。
今回は、柑橘栽培者、移住者、離島留学生、起業者等、様々な町のプレイヤーと面談をしていただき、町民目線での上島町の魅力や取組み、また上島町の現状や課題等を知っていただける良い機会となりました。
藤原次長からは、「上島町の数々の前向きな取組みや活動されている皆様の思いなどを聞かせていただき、少しでも後押しとなるよう、出来る取り組みをしっかりとさせていただきたい。」とのお話をいただき、上島町における官民連携による横断的な取組みを発展させていかなければならないと再認識しました。
3月31日には、新生児誕生記念品贈呈式を開催いたしました。式では「新たな命の誕生を祝うこのすばらしい機会に、ぜひお互いの顔を覚えていただき、困ったときに助け合う関係を築いていただきたい」とお祝いの言葉を申し上げました。これからも私たちの町が、子育てしやすい環境であり続けられるよう取り組んでまいります。
4月1日の年度始めの全体課長会においては、今年度の重点施策として「少子化対策・子育て支援」を町の方向性の軸に掲げ、担当課である住民課だけではなく「全課」が横のつながりを持って住民福祉のために動くよう指示いたしました。
4月3日には愛媛県庁や関係機関を、10日には高松の整備局や運輸局、財務局などへ。15日からは東京において各省庁や国会議員へ、延べ165箇所(県関係71箇所、四国関係36箇所、国関係58箇所)へ新年度の挨拶回りを兼ねて情報収集や要望活動を行いました。
このような国や県に対する「行政活動」ついては、私は町長の重要な仕事の一つとして認識しておりますので、今後も上島町にとって有益な施策や補助金・交付金等の獲得のため、更なる要望活動を実施したいと考えています。
3月26日から4月10日の間、岩城積善山周辺にて、いわぎ桜まつりを開催し、4月6日のメインイベントでは、町内外から約2,000人の来場者がありました。桜公園ステージで桜の花びらが舞う中、地元出演者による演奏やダンス、来場者参加型のもちまきやゲームなどで、来場者は大いに盛り上がりました。
また、飲食や特産品販売などで30店舗の出店があり、食事を楽しむ来場者たちで終始賑わいを見せておりました。
なお、積善山頂上付近の桜は、老木化により寿命を迎えていることから再生が不可能という樹木医からの診断を受けました。
町としては戦後から桜を植樹されてきた先人たちの思いを絶やさないよう、今後も山頂尾根沿いの桜の植替えを計画的に実施し、多くの方が積善山の桜を楽しめるよう、保全活動に力を入れてまいります。
4月12日にはマツダスタジアムにおいて「広島対巨人戦」が開催され、昨年に引き続き上島町の観光PRを行い町の魅力を発信してきました。当日は天候にも恵まれ、観客数約3万2千人の中で、上島町のパンフレット配布やかみりんとお客様とのふれあい交流も行いました。
また、上島町のブースには町内5事業者が参加し、昨年以上のラインナップで、地元の食材等を活かした飲食や特産品の販売はお客様に大変好評で「また来てほしい」とのお声がけもいただきました。
次回は、6月21日の「広島対楽天戦」に参加いたしますので、時間が許される町民の皆様はぜひマツダスタジアムに足を運んで下さい。
4月27日、高井神島において「漫画学校開校式」が開催されました。
この漫画学校は、廃校となった高井神小中学校の校舎を一般社団法人「なたおれの木」が漫画学校に改修したもので、有名漫画家を講師に迎えて一般向けの漫画講座を行うものです。
この島をどう活性化しようか考えていたところ、漫画で島を盛り上げようとの提案は大変驚いたものですが、漫画は世界に誇れる日本の文化であり、この小さな島から発信された漫画が世界に羽ばたいていき、地域活性化や交流人口の増加につながるものと期待しております。
また、当日は、開校記念として町内小中学生を対象とした1日漫画教室も開催され、20名の児童生徒がプロの漫画家の先生に描き方を教わりました。
参加した生徒は、「教わった技術は知らないことばかりで、今までよりも上手に絵が描けるようになった。漫画学校の影響で島にたくさんの人が来て、上島町の魅力を知ってほしい。」との話があり、受講した児童生徒にとっては大変貴重な経験となりました。
5月10日には松山「坊ちゃんスタジアム」において「子規記念杯野球大会」が開催され、イワキテック硬式野球部が出場しました。現場で応援した私の想像以上に好ゲームであり、6月の第96回都市対抗野球大会四国予選など今後の活躍に期待をしています。町民の皆さん、町民球団としてイワキテック硬式野球部を応援していきましょう。
5月11日、今治市アシックス里山スタジアムにおいて、FC今治VSジェフユナイテッド千葉・市原戦が行われ、上島町もマッチデータウンで参加しました。会場は、5,000人越えの来場者等があり上島町ブースでのPRや、スタジアムグルメで参加した町内2店舗のブースに長い行列ができるなど大変好評で、上島町の魅力を伝えることが出来ました。また、弓削サッカースクールの子どもたちもウェルカムピッチフラッグキッズで参加し、試合を盛り上げるとともに白熱したプロのプレーに感動を覚えたのではないでしょうか。
5月17日、いきなスポレクにおいて、愛媛マンダリンパイレーツ公式戦が開催され、地元の岩城洋楽部 黒瀬一太さんの国歌斉唱や、丸亀製麺によるうどん無料配布などが行われ、グラウンド内外で大変盛り上がり、開催目的であるスポーツ振興や地域活性化を図る取り組みができました。
また、試合後には、いわぎブルーレモンや、ゆめしまベースボールクラブの子どもたちがマンダリンパイレーツの選手による野球教室に参加しました。将来、この子どもたちの中から、県民球団である愛媛マンダリンパイレーツ、あるいは我が上島町のイワキテック野球部に入団し活躍することを期待しています。
5月13日から14日にかけて、国の令和8年度予算の骨格となる「骨太の方針策定」に間に合うよう、上島町の現在と未来の課題をしっかりと網羅した「令和8年度上島町重要施策要望書」を、前田議長にも同行いただき、内閣官房・総務省・国土交通省・こども家庭庁など各省庁等15箇所44名及び、愛媛県選出国会議員への陳情活動を行いました。
その内容は、
- 地方創生2.0の実現に向けた支援について
- こども・子育て施策の支援について
- 観光推進事業の支援について
- ゆめしま海道周遊観光の推進における道路施設整備について
- 「島」と「海」を結ぶ賑わい空間施設の整備について
- 離島留学制度への支援について
- 移住・定住促進及び関係人口創出への支援について
- 離島のDX推進等への支援について
- 離島医療の充実について
- 離島補助航路の指定緩和について
- 離島における燃油類の格差是正について
- スマートアイランド推進に係る支援について
- 海業への支援について
- 歴史文化遺産の調査と保存・活用について
- 脱炭素社会に向けた支援について
- 地方交付税措置のある地方債の期間延長等について
であり、特に、令和5年の12月全員協議会及び昨年の12月全員協議会でも説明を行い、本年3月の質問時にもお答えさせていただいた「島と海を結ぶ賑わい空間施設の整備」については、現在も内容の変化はありませんが、上島町の将来に向けての「最重要施策」に位置付けており、国土交通省港湾局稲田局長及び、同じく国土政策局黒田局長へ、直接、事業構想を説明することが叶い、インフラ・拠点施設等、賑わい空間整備へのきめ細やかな支援をお願いし、前向きなご指導と回答を得たところです。
今、人口減少や女性の都会志向が日本各地で問題となっていますが、その要因は企業や雇用の場の不足ではなく、生活環境に不満があり、誇りを持てない事です。
上島町の将来を考えた時、豊かな生活環境の整備が重要であり、上島町には「島と海を結ぶ賑わい空間施設の整備」を代表とする、その自然環境を活かせる前提条件が整っています。
今後も、上島町議会や町民の皆様と情報を共有し協議を重ね、共に歩みたいと考えています。
その他の省庁においても、要望に耳を傾けていただき、国の動向を丁寧に説明いただくなど、有意義な情報をいただくこともできました。
今後は各施策の実施に向けて、さらなる要望活動を続けてまいりますので、ご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
5月22日、東京の総務省大臣室において、村上誠一郎総務大臣との意見交換会に臨みました。
この会は、村上総務大臣に対し、愛媛県内の9町がそれぞれ要望するもので、上島町からは、令和8年度重要施策要望16項目の中から、特に村上総務大臣に深く関わりがある2項目を要望・陳情してまいりました。
一つ目は、「地方創生2.0の実現に向けた支援について」で、二つ目は、「「島」と「海」を結ぶ賑わい空間施設の整備について」です。
大臣からは、「総務大臣として、愛媛県の発展のために可能な限り支援させていただく。」との力強い回答をいただき、今後の各施策の本格的な推進の際への「大きな後ろ盾」を得たと感じております。
5月25日には、「上島町総合防災訓練」を実施しました。
住民避難訓練では、各地区で独自に住民名簿を作成するなど、住民の皆さんの安否確認を迅速に行うための体制を充実させ、安否確認の重要性を再認識していただきました。
通信訓練としては、災対本部と、緊急避難場所、松山港湾・空港整備事務所、東予地方局を「Zoom中継」でつなぎ、関係機関との連携、情報共有が図られました。
今年度は、町内各地区で、避難訓練の後、炊出し訓練、消火訓練、救命講習会等、積極的に自主訓練に取り組み、自衛隊の炊き出し訓練においては、自衛隊と地区の自主防災組織が連携、協力することができました。
また、愛媛県所有の地震体験車を活用し、下弓削地区の防災講話に合わせ、地域住民の皆さんに阪神淡路大震災等の実災害を再現した揺れを体験することにより、地震の怖さを改めて認識していただき、防災意識の高揚につながりました。
上島町として、毎年行う防災訓練において、常に新しい取り組みを行い、町の課題を洗い出し、防災意識の高揚や、自主防災組織の育成を図るとともに、県など、関係機関との連携をさらに深め、災害に備えてまいります。
6月2日に島根県隠岐の島町において、令和7年度全国離島振興協議会通常総会が開催されました。
中野国土交通大臣の代理として古川康国土交通副大臣、石原宏高自由民主党離島・半島特別委員会委員長、山本博司公明党離島振興対策本部長、亀井亜紀子衆議院議員、鈴木宗男参議院議員、宮口春子参議院議員、丸山達也島根県知事をはじめとする数多くの来賓の出席がありました。
この総会では、離島振興法関係五法の趣旨による「令和7年度全国離島振興協議会通常総会決議」や「離島交通政策の抜本拡充に関する特別決議」また令和8年度末に期限を迎える「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法」の改正・延長実現に関する特別決議が議決され、今後は都道県支部・市町村提出議題とともに、関係省庁に対して要望してまいります。
また、今回は全役員の改選があり、私も引き続き副会長として再任されましたので、上島町のみならず、全国の離島の問題点が解決できるよう全力で取り組んで参ります。
続いて、第三セクターの令和6年度の運営状況ですが、まず株式会社いわぎ物産センターは、営業、製造部門とも前年を上回り、全体としても昨年の売上げを上回っています。売上高1億4,755万円、対前年比101.3%、当期純利益は約231万円となり、健全な経営に努めています。
次に株式会社いきなスポレクについてですが、スポレク職員の懸命な努力により、売上高2,373万円となり前年度を若干上回りました。営業利益は物価高騰の影響を受けるなど、前年からは減少したものの約260万円の黒字となり、令和4年度から3年連続で安定した黒字経営が行えています。
しかし、現在でも前の経営陣が上島町から借り入れ、30年間の返済契約をしてしまった借入金が未だ約2,240万円残っている状況であり、これが経営の足枷になっておりますが、引き続き、利用促進、経費削減に努めてまいります。
さて、今回上程している一般会計補正予算ですが、主な新規事業のうち、定額減税補足給付金事業は、所得税額の確定等に伴い、令和6年度に実施した定額減税及び定額減税調整給付金の給付に不足が生じた方に対し、その差額を追加支給するものです。
給付時期については、可能な限り速やかに給付開始できるよう対応してまいります。
本日は、条例案5件、補正予算案1件、その他4件、計10件の議案を上程しております。
個々の議案につきましてはそれぞれの時点でご説明させていただきますので、よろしくご審議の上、適正な決定を賜りますようお願い申し上げます。
上島町長 上村俊之