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宮ノ浦遺跡第6次発掘調査を実施しました

印刷用ページを表示する掲載日:2016年8月24日更新ページID:0008760
土層転写(モノクロ)
8月1日から23日までの間、佐島にある宮ノ浦遺跡において、愛媛大学法文学部考古学研究室と上島町教育委員会による第6次発掘調査が実施されました。今年度も日中韓の学生による国際色豊かな共同調査となり、大変活気あふれる発掘現場となりました。また、調査期間中には国内外の研究者も多く訪れ、製塩遺跡である宮ノ浦遺跡の注目度の高さを感じました。
宮ノ浦遺跡の位置

調査の概要

昨年度の調査で製塩炉が確認された15トレンチでは、温暖湿潤期で製塩活動が活発であった古墳時代前期に堆積した黒い砂層「クロスナ層」の下に白砂層を挟んで弥生時代や縄文時代のクロスナ層を検出しました。土器の年代からそれぞれ弥生時代中期前半と縄文時代後期初頭に形成された層であると考えられます。
また、15トレンチが位置する砂丘の北側の平坦面では、弥生時代や古墳時代の土器が面的な広がりをもって出土しました。海や山から供給された土壌の堆積も確認することができました。
さらに、これまでに荘園時代の塩田遺構が確認された調査区に近い27トレンチからは、古代末から中世にかけての土器が多量に出土しました。当時の建物跡が近隣に存在することも想定されます。
調査期間中、遺跡の古環境を復元するために、後背湿地にてボーリング調査を実施し、研究者対象のクロスナ層検討ワークショップを開催しました。
15トレンチの調査とクロスナ層
15トレンチの調査とクロスナ層
27トレンチの実測作業
27トレンチでの実測作業

8月20日に現地説明会を開催しました!

8月20日に宮ノ浦遺跡で現地説明会を開催しました。遠方からの参加者もあり、賑やかな説明会となりました。皆さん、ありがとうございました。
現地説明会
現地

土層の転写を実施しました!

調査の最終日となった8月21日には、15トレンチのクロスナ層等の転写(堆積層の薄膜断面採取)を実施しました。この貴重な一次資料の展示・公開に向けて作業を進めます。
今後も調査を継続し、瀬戸内海の貴重な製塩遺跡の実態を解明し、地域の皆さんの理解を得ながら遺跡の保存及び活用を推進していきます。
土層転写
採取された土層資料(15トレンチ東側)
土層転写
浮いた土を洗い流した後の土層資料(15トレンチ西側)

現地説明会資料

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